こんにちは、fmです。
「学生時代は数万円までのG-shockやDaniel Welingtonで満足していたものの、そろそろ少しいい時計が欲しい…」
「ファッションが好きで、身に付けるものは上質なアイテムが良いけれど、時計はそこまで詳しくないんだよな…」
20〜30代でこういった想いを抱く方は、少なくないと思います。
有名どころで、オメガやタグホイヤーなどでは高品質でリーズナブルな時計が存在しますが、多くのサイトでも取り上げられ、人とかぶることも多いのが実情です…
でも時計って、数千円で買えるものから、うん100万円のものまで様々ですよね。時には家が買えちゃう価格のものまであって、正直何が何だか…笑
筆者自身は、両親や友人に時計好きが多かった影響から、学生時分より色々なショップを訪ねたり、手に入れたりと、時計を楽しんでいる身です。
そんな経緯も踏まえ、筆者の考えるデザイン、品質ともに上質で、人と比較的被りにくい30万円前後の時計をご紹介いたします!
まずは時計の種類の説明から!
まず、世のすべての時計は、
①クォーツ式時計(電池で動く)
②機械式時計(ゼンマイを巻き上げて動く)
の2つに分けることができます。
所謂高級時計に主に採用されるのは機械式時計なのですが、機械式時計にも以下2種類が存在します。
①手巻時計
②自動巻時計
手巻き時計とは、リュウズ(時計のケースサイドにあるツマミ)を手で回しゼンマイを巻き上げることで、時計が作動するものです。
数日おきに手で巻き上げる必要があります。
このタイプは、古い時計や、現代では一部のドレスウォッチ(正装向けの時計)に採用されています。
次に自動巻時計とは、時計を腕にはめ使用する際腕の動きにより、ケース内部に内蔵されたローターが回転し自動でゼンマイを巻き上げてくれるタイプです。
機械式時計は手巻も自動巻も5年に一度ほどのオーバーホールが必須ですが、自動巻は自分で巻き上げる手間がない分、手巻きに比べると扱いやすいものとなっています。
正規品か並行輸入品か
国内で流通している時計は、主に二種類の流通経路があります。
1つが、日本国内で、ブランドの正規代理店により流通される正規品。
もう1つが、正規代理店を通さずに、海外から並行輸入された、並行輸入品。
並行輸入品は正規品に比べ、販売価格が低い傾向にあるため時計マニアもよく利用する手段です。正規品は購入時の販売価格は高いものの、充実したアフターサービスが付帯していることがほとんどです。
機械式時計は定期的なオーバーホール等のメンテナンスが必要ですので、長期的に愛用し続けたい場合は正規品がおススメです。
ちなみに、メーカーによっては、並行輸入品だと国内正規代理店での修理費が高く付く場合もありますので、もし並行輸入品を買われる場合はメーカーサイトなどで確認することを推奨します。
お手頃な上質時計を展開するブランドたち
今回は、30万円で買える上質時計をラインナップに持つ10ブランドをピックアップしました。一応、前後数万円を範囲としてご紹介しています。
ただ機能に優れているだけではなく、美しいデザインが伴ってこそ上質と言えると、私は考えています。そのため、よくある時計比較サイト等にあがる、高機能や多機能のモデルを選んだわけではなく、デザインにおいても完成度の高いものをチョイスしてしております!
私が感じるそれぞれの魅力については各項にて綴っていますので、是非読んでみてください!
①Baume&Mercier(ボームアンドメルシエ)
- 時計界の最古参ブランド
- 意欲作のボーマティックは、マニアも唸る驚異のパフォーマンス
- 安定感のあるエレガントなデザイン
ボームアンドメルシエは、1830年スイス・ジュラにてボーム兄弟により設立されたブランドです。
この創業年は、時計界においても最古参と言われ、一度も途絶えることなく現存するメーカーの中でも、6番目に長い歴史を持っているとされています。
かつては複雑懐中時計開発で、数多の受賞歴や精度記録を誇りましたが、腕時計へ移行したのちはひしめく強豪ブランドの陰に隠れた存在となってしまいます。
現在は宝飾大手リシュモングループの傘下に入り、グループ内の中低価格帯を担うブランドとして、端正でエレガントなデザインの実用時計を生み出しています。
現在は少し地味な印象も抱かれがちのボームアンドメルシエが2018年に発表し、多くの時計フリークの間で話題となったのがボーマティックです。
- パワーリザーブ120時間
まず一つ目の特徴である、パワーリザーブ。ゼンマイを巻き上げて駆動する時間をパワーリザーブと呼び、ボーマティックでは120時間とされています。
これは、香箱(ゼンマイが収まっている歯車)の大型化や、シリコン部品の使用により稼働効率が上がったためです。
高級時計では、50時間ほどのパワーリザーブが平均的であり、30万円程の価格帯では長くて80時間がせいぜいといったところです。
- 平均日差-4~+6秒という高精度
機械式時計は、巻き上げたゼンマイが解ける力で駆動するため、ある程度の誤差が生じます。そこを各社が技術力にかけて精度を上げていくのですが、ボーマティックはかなり高精度です。
高精度ムーブメントの指標となる規格として、スイスクロノメーター検定協会が定めるクロノメーター規格が存在しますが、平均日差-4~+6秒というのはこの規格にぴたりと当てはまるのです。
- 最大1500ガウスの強い耐磁性能
スマホやパソコンなど磁気の影響を受けやすい現代ですが、実は時計にとって磁気は天敵です。内部には微細な金属パーツが使用されていますので、磁気帯びすると精度に狂いが生じるのです。
ボームアンドメルシエがアフターサービスで扱う約15%の時計が磁気帯びしている現状に向き合い、シリコンパーツの採用により最大1500Gの耐磁性能を手に入れました。
- メンテサイクル最大7年の耐久性
時計のメンテナンスは、主に定期的なオーバーホールを指すことになりますが、通常は5年に一度が目安とされています。
ボーマティックでは、シリコンパーツの恩恵だけでなく、より高性能な潤滑油を新しく開発したことで、長期的な耐久性を実現したのです。
デザインにおいては、価格以上の優美さを湛えており、ここに上述の高機能が合わさったのですから、この価格帯の時計の中ではベストバイであると自信を持ってお勧めします!!
②TUDOR(チューダー)
- あのロレックスのディフュージョンブランド
- 2018年日本再上陸を果たし話題に
- 一部のモデルは高性能な自社ムーブメント搭載
チューダー(かつてはチュードルとも呼ばれた)は、ロレックスの創設者 ハンス・ウィルスドルフ氏によりロレックスのディフュージョンブランドとして1926年に設立されたブランドです。
設立の理由としては、ロレックスをより幅広く普及させたい思いと、ロレックスでは廉価版を出し難いという実情があったと言われています。
実は1970年代までは日本にも輸入されていましたが、2018年に再日本上陸を果たし、時計ファンのみならず多くのお洒落好きからも注目を集めるブランドです。
現在は、ロレックスのサブブランド的な立ち位置を脱却する勢いを有し、ロレックス譲りの技術と信頼を元に、手の届く実用時計を世に生み出しています。
そんなチューダーから筆者がオススメするのは、入門機となるブラックベイ。
30万以内で考えるオススメは、ブラックベイ36または41です。
ETA社(一流ブランドも採用するムーブメントメーカー)の高性能ムーブメントを流用し、パーツの装飾を省くなど見事なコストダウンを実現するチューダー。
そのお家芸が生きたモデルがこのブラックベイ36、41で、見た目はロレックスの人気モデル・エクスプローラーⅠに似た、上品さ漂うスポーティデザイン。
また、リュウズにチューダー伝統のバラ模様が刻まれているなど、ツウ好みなデザインがまた良いですね。
しかし性能的には、38時間のパワーリザーブに150m防水と平均的なもの…
本音を言うと、少し奮発して、クロノメーター認定付き自社ムーブメントを搭載したモデルをお勧めしたいところです笑
高品質な他社製ムーブメントを効率的に利用することで、良いものをお値打ちに提供してきたチューダーが満を持して発表した、コストパフォーマンスに優れる自社ムーブメントなのです。
③Sinn(ジン)
- 視認性の高いデザイン
- 軍用時計にも採用される技術力
- 無駄を省いた作りでコスパ良好
質実剛健な計器としての時計づくりを行うジンは、1961年ドイツにて元空軍パイロットにより設立されたメーカーで、特殊部隊や軍にも採用された実績を持つ堅牢な造りが特徴です。
ジンからオススメするのは、556.Aと856.Bの2モデルです。大きな違いはケースサイズで、556.Aが38.5mm、856.Bが40mmです。共通するのは、パイロットウォッチ譲りの視認性の高いデザインと、200m防水となっています。
何よりお財布に優しい価格設定なので文句はないのですが、556.Aより10万円ほど高く設定された856.Bはさらにハイスペック。
8000A/mまでの耐磁が可能とされ、この値はガウスに換算すると約1000G相当。また、急な気温変化に物ともせず(これは日常使用では無縁かもしれませんがそれほど精度が保証されるということです)、傷もつきにくい加工も施されています。
ベースのムーブメントは、セリタ社(もとはETA社の下請けだったが近年はETAと並び高い評価を得るムーブメントメーカー)のSW300-1で、パワーリザーブは42時間と、高級時計の平均に当たりますから、日常使用にも適切です。
④JUNGHANS(ユンハンス)
- ニューヨーク近代美術館に永久所蔵される名作
- バウハウスの哲学を受け継ぐ美しいデザイン
- ファッション関係者などクリエイティブな層からも支持
ユンハンスは、1861年ドイツのシュランベルクに誕生したメーカーです。
ドイツ時計には、シンプルなデザインと質実剛健な時計作りという持ち味があります。
また、多くのドイツ時計には、世界中にその系譜を残した芸術学校バウハウスのデザイン手法が受け継がれているのが特徴です。
ユンハンスもその例に漏れず、堅実で美しい時計作りをしています。
ユンハンスは価格帯的に多くのモデルが今回の予算に当てはまるかと思いますが、イチオシは、マックス・ビルです。
マックス・ビルとは、バウハウスで建築をはじめ幅広く芸術を学んだのち、数多の工業製品のデザインに携わり、バウハウス最後の巨匠と呼ばれたデザイナーの名前で、
彼がかつてデザインした名作時計を復刻したのがこのユンハンス マックス・ビルなのです。
バウハウスの流儀に則り、機能に即した研ぎ澄まされたデザインは見事で、ニューヨーク近代美術館の永久所蔵品としてコレクションされていることからも、デザインの優秀さは自明でしょう。
こういう経緯から、デザインやファッション関係者にも愛用者が多く、時計史に残る名作であるが故、時計マニアも一目置く存在です。
マックスビルコレクションの中でも、レトロなフォントが美しいこちらの2モデルがオススメです。
一つ目はシンプルな三針モデル。
二つ目は、クロノスコープと呼ばれるクロノグラフ搭載モデル。
こちらは、三針に加え、クロノグラフ用のダイアルが二つ増え、より計器らしさが強調されるデザインとなります。このベースとなったのは、1970年代に開発されて以来その堅牢性からオメガやタグホイヤーなど一流ブランドでも採用されるETAバルジュー7750です。
ただ、どちらのモデルも防水性能は防汗程度のもので、日常使用においてタフとは言えませんので、晴れた日のお出かけにつけるとっておきの一本といった存在が似合う時計。高機能を活用する時計というよりは、デザインを堪能する時計といったイメージでしょうか。
⑤NOMOS GLASHUETTE(ノモス グラスヒュッテ)
- 美しいミニマルなデザイン
- 新興ながらも精密パーツの内製化や自社ムーブメント開発を実現
- グラスヒュッテ伝統の時計づくり
ノモス グラスヒュッテは、ドイツ時計産業のメッカであるグラスヒュッテにて誕生した時計メーカーです。
ブランド名にグラスヒュッテの名を掲げられるのは、厳格な基準をクリアしたブランドのみであり、ノモスはその基準をクリアしているのです。
創業が1990年と若いメーカーですが、他社ムーブメントを独自にリファインして搭載するなど技術力に磨きをかけてきました。様々な精密パーツの内製化を実現し、そして2016年には、ついに完全自社製ムーブメントDUWキャリバーを開発したのです。
精度の高い脱進機の開発は莫大なコストだけでなく、かなり高度な技術力を必要とします。それをこの価格で実現したのは驚異的と言えます。
そんな革新的な自社ムーブメントを搭載したモデルが、なんと30万円で手に入ります。
定番のタンジェントをはじめ、仕様の異なるモデルが複数存在します。
どのモデルも薄型で、スーツにも映えること間違いなしです。
それぞれ自社製DUWキャリバーを搭載するモデルがあるので、ぜひお気に入りを見つけてください!
5つのブランドから、お気に入りは見つかりましたか?
今回は私の独断と偏見に基づき?5つの時計メーカーをピックアップしました。どれも、素人が見てもかっこよく、玄人が見ても「おっ」となる時計です。
また大切にメンテナンスを行い、一生物としても使える本格機械式時計ですので、どれを購入されても間違いはないでしょう。
この記事が皆さんの時計選びの一助となれば幸いです。
それではまた!
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